月別アーカイブ: 2015年8月

人にはなぜ骨があるのか

単純な疑問ですが、なぜ

人には骨があるのでしょうか。

解剖学の本によれば・・・、

「生命活動の必須物質であるカルシウムの安定供給」

のためだそうです。

(もちろん、内臓の保護と体重支持は言うまでもありませんが)

もともと、生物(細胞)は海で生まれました。

海水には、豊富なカルシウムがあるため、

これを、生命活動の必須物質として使ってきました。

その後、多細胞生物に進化すると、海水中から得た

カルシウムを体内に貯蔵する必要が生じ

骨を持つ生物が出現してきたようです。

その後、生物が陸上に上がると、重力に対抗できる

支持装置が必要になり、カルシウムの硬い性質を利用した

「骨格」というものが形成されました。

話はそれましたが、

骨は、カルシウムの安定供給のために

必要なものだということです。

骨は必要に応じて、カルシウムの

「放出」と「貯蔵」を行っています。

この「放出」と「貯蔵」のバランスが

大事です。

いわゆる、「骨吸収」と「骨形成」です。

このバランスが崩れると、

カルシウムの減少による

骨粗鬆症などが起こります。

実験によれば加圧トレーニングは、

骨形成の数値が増加し、

骨吸収の数値が抑制されたそうです。

加圧トレーニングは、筋肉だけでなく

骨の形成にも大いに活用できます。

(参考文献:松村讓兒著「イラスト解剖学」)

タンパク質と筋肉

筋肉はタンパク質からできています。

タンパク質はアミノ酸からできています。

アミノ酸には

体内で作ることにできない

必須アミノ酸と

体内で作ることのできる

非必須アミノ酸

があります。

たんぱく質を合成するためには

必要なアミノ酸を

すべて

手に入れなければなりません。

必須アミノ酸が

完全に供給できる(アミノ酸スコア100)のは

卵、牛乳、肉、魚

などの動物性たんぱく質です。

穀物類は

どれかのアミノ酸少なく(アミノ酸スコアが低い)

不完全なたんぱく食品です。

ただ、

完全なたんぱく食品、

いわゆる動物性からだけ

摂取するとなると

コレステロールや飽和脂肪酸が多くなり

動脈硬化などの生活習慣病が心配になります。

普段よく食べる

お米は

リジンというアミノ酸が

不足しています。

また、大豆たんぱくは

メチオニンが不足しています。

しかし、お米には

大豆たんぱくで不足している

メチオニンが、

大豆たんぱくには

お米には不足している

リジンが

それぞれ多く含まれています。

なので・・・

ご飯に納豆

ご飯に味噌汁は

足りないアミノ酸を

補ってくれる

理にかなった献立なのです。

筋肉をつけるためには

タンパク質だけでなく

アミノ酸スコアを考えてとりましょう。

朝食はがっつり食べて大丈夫?

ダイエットのために

夜のご飯を抜いて、もしくは

サラダ等の軽いものですませて

朝、がっつり食べる

という方もいると思います。

ある研究者が

循環器学会で

次のような報告をしたそうです。

「高脂肪食品を朝食べると

2時間後に血流が非常に悪くなる」

実験の詳細は

割愛しますが、

今回の実験は

健康な若者(大学生)を対象にしています。

1回の食事で

血流に大きな影響を与えるということは年齢に関係なく、

若者でも

血管壁を狭めたり拡張したりする

ホルモン分泌にも影響

すると思われます。

朝の食事は

質も考えないと

血管が危ない。

特に高脂肪食の代表である

ファストフードで

毎日は

まずいかも・・・。

サラダを食べるなら

暑くなってくると食欲が落ち

あっさりしたもの、

麺類やサラダなどを食べたくなります。

せっかく生野菜サラダを食べるなら

オリーブオイルをかけて

食べてみませんか?

「生野菜とオリーブオイルの組み合わせが高血圧予防を予防できるかもしれない」と

ある研究機関の研究。

レタスや、ホウレンソウ、ニンジンなどの

亜硝酸塩や硝酸塩が豊富な野菜と

オリーブオイルを一緒に取ると

血圧が低下するという結果が出たそうです。

この組み合わせは

地中海食といわれるものの

一般的な組み合わせで、

もともと

先の研究で

脳卒中、心不全、心臓発作等の心血管障害の発生率を減らすという

結果が出ていたそうです。

せっかく食べるなら

マヨネーズ、ドレッシングよりも

オリーブオイルにしたいものです。

肥満と運動

肥満は、成因により、

クッシング症候群など他の疾患や

ステロイドホルモンのような薬剤服用に

起因する症候性肥満と、

その原因が特定できず、食事の過剰や運動不足などに

由来する単純性肥満に分類されます。

症候性肥満の場合、それぞれの原因疾患の

治療いかんにかかっていますが、

単純性肥満の場合、運動が効果があるといわれています。

(肥満の大部分は単純性肥満です)

大学の先生方も様々な実験で

確認しているようです。

例えば、軽・中等度の身体トレーニングを

1年間継続させた実験を行ったところ、

軽い運動なので、体重は変化しませんでしたが、

糖・脂質代謝面でインスリン感受性が、

明らかに改善した、とのことです。

このことから、

「身体トレーニングの長期実施は、

体重減少の有無にかかわらず、

インスリン感受性を高める。」

そうです。

やはり、血糖値のコントロールには

運動が

必要なんですね。

体重が減らないからと言って挫折せず、

続けることが大切です。